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ERW管製造機操作シリーズ – パート3:最適な管品質のためのロールスタンドの微調整

前回の記事では、初期設定と溝の位置合わせについて説明しました。今回は、微調整プロセス、つまり個々のロールスタンドを調整して、完璧なチューブプロファイルと滑らかで均一な溶接を実現するプロセスに移ります。これらのステップは、最終製品がお客様の品質基準を満たすために不可欠です。

微調整の重要性を理解する

初期設定と溝の調整後、各ロール成形ステーションを微調整することで、チューブの成形精度と均一性を確保します。主要なロールスタンドはそれぞれ、最適な効率と精度を実現するよう調整されます。

調整プロセス

I. 水平ロールスタンドの調整

  1. 垂直位置:水平ロールスタンドを調整して、下部シャフトの中心を必要な位置まで上げます。
  2. 垂直力:調整モーターを使用して上部シャフトを下げ、溝図に従って上部ローラーと下部ローラーの隙間を設定します。
  3. 軸方向クリアランス:チューブの精度を保証するために、上部ローラーと下部ローラーの溝の中心が互いに一直線になるように軸方向のクリアランスを調整します。

チューブミル2

II. 垂直ロール調整

リードスクリューを回して、2つの垂直ローラー間の中心距離を調整し、現在のパスのロール成形プロファイルに合わせます。圧延中心線に歪みがある場合は、中心線に合うように調整する必要があります。

III. ガイドロールスタンドの調整

  1. 最適な配置:ガイドロールスタンドを適切な位置に調整し、ガイドローラーの中心が圧延中心線と一致するように調整します。
  2. 軸調整:ロールシャフトの軸方向の位置を調整します。
  3. 開口角度調整:作業台上のガイドロールスタンドの位置を調整することで、開き角度を変えられ、溶接作業が容易になります。

IV. スクイーズロールの調整

  1. ロールの取り付け:スクイーズロールと対応するロールパッドを取り付けます。
  2. 中心距離調整:2 つのスクイーズ ロール間の中心距離は、スクイーズ ロールの溝に合わせて調整する必要があります。
  3. センタリング:溝の中心が転造中心線と一致していない場合は、中心に合うように調整します。

チューブミルRとS (7)

V. 溶接スカーフィング装置の調整

切断刃が溶接されるチューブブランクの溶接継ぎ目に揃うように、ツールホルダーの垂直方向と水平方向の動きを調整します。

VI. 粗矯正調整

  1. 削減調整:完成したチューブの直径に合わせて縮小量を調整します。
  2. 位置調整:水平ローラーと垂直ローラーの位置を調整して、その溝の中心が転がり中心線とほぼ一致するようにします。

テスト実行の準備

上記の調整は試運転前に行う必要があります。正確な調整は現場で行うため、上記の手順はあくまでも目安です。正しく設置するには、水平かつ滑らかなラインが不可欠です。つまり、準備段階と設置段階で細心の注意を払うことが、大きな成果につながるということです。


投稿日時: 2025年2月13日
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